「玄関のドアを開けたら、通行人と目が合って気まずい……」
「宅配便の受け取り時、家の中が丸見えになるのが気になる」
戸建住宅の玄関は、道路や隣家からの視線に特にさらされやすい場所です。新築やリフォーム外構で「おしゃれ」だけを優先した結果、「目隠し」が不十分で後悔するケースは少なくありません。
家族が毎日通る玄関だからこそ、目隠しでプライバシーを上手に守りながら、家の印象をおしゃれに格上げしたいものですよね。
この記事では、外構・エクステリア工事の専門店が、玄関前の目隠しで失敗しないための注意点やおすすめのアイデアをご紹介します。目隠しフェンス、植栽、造作門柱など、あなたの玄関に最適な「おしゃれ」と「快適」を両立できる情報が満載です。
【目次】
- 玄関前の目隠しはなぜ必要?重要性とメリット
- 玄関前の目隠しを設置する際の注意点
- 玄関前の目隠しにおすすめのアイデア5選
- 玄関前の目隠し選びのポイント
- まとめ|玄関目隠しは「住みやすさ」と「おしゃれな家」を叶えるアイテム
玄関前の目隠しが必要な理由とメリット
玄関前に目隠しを設置することは、単に視線を遮るだけでなく、暮らしの安心感や家の資産価値を高める効果があります。まずはそのメリットを整理しましょう。
玄関から家の中が丸見え:プライバシーの確保
玄関ドアを開けた瞬間、道路や隣家からリビングや廊下まで視線が抜けてしまう間取りは少なくありません。目隠しがあることで、来客対応や宅配便の受け取り時にも、部屋着姿や散らかった室内を見られる心配がなくなり、精神的なゆとりが生まれます。
余談ですが、ブログ担当の自宅もまさに玄関が道路に面しており、玄関ドアを開けると家の中が丸見え状態です。毎朝、我が子を玄関まで見送る際に、玄関ドアのすき間から子どものお友達と目が合うことも。ノーメイク、パジャマ姿で靴箱に隠れて恐る恐る手を振る始末です…もし我が家のどこかをリフォームできるなら、真っ先に玄関前に目隠しを付けようと思っています。実際に住んでみないと分からないものですね。
不審者に家の中を見せたくない:防犯対策
家の中の様子が容易に伺える状態は、防犯上好ましくありません。適切な目隠しを設けることで、在宅状況や家族構成、間取りを特定されにくくする効果があります。また、「防犯意識が高い家」という印象を与えることで、不審者を遠ざける心理的効果も期待できます。
おしゃれな外構にしたい:玄関まわりのデザインで第一印象をアップ
目隠しは「壁」などの機能面だけでなく、外構デザインのアクセントとしても重要です。建物と調和したフェンスや門柱、枕木や植栽を設置することで、のっぺりとした印象を避け、奥行きのある高級感あふれるファサード(家の正面)を演出できます。
玄関前の目隠しを設置する際の注意点
せっかく目隠しを設置したのに、「暗くなった」「邪魔になった」と後悔しないために、プロが必ずチェックするポイントをお伝えします。
風通しや採光が十分に保たれているか
完全に視線を遮断しようとして高い壁を作ると、玄関周りが暗くなり、湿気がたまりやすくなります。ルーバータイプ(羽板)のフェンスや、採光性のある半透明ポリカーボネート素材、縦格子スクリーン、植栽などを活用して、光と風を取り込む工夫が必要です。
メンテナンス性が考慮されているか
天然木のフェンスや枕木は自然な風合いが魅力ですが、定期的な塗装が必要です。植栽は水やりや剪定の手間がかかります。「忙しいから手入れは最低限にしたい」という場合は、アルミ形材の枕木や木目調の樹脂フェンスなど、耐久性が高くメンテナンスフリーな素材を選びましょう。
外構全体のバランスは良いか
目隠し単体で考えるのではなく、建物との調和が大切です。モダンな家にはメタリックやダークカラー、ナチュラルな家には木目調や塗り壁など、素材と色味を合わせることで、統一感のあるおしゃれな外観になります。
目隠しが圧迫感を与えていないか
玄関ドアのすぐ目の前に背の高い目隠しがあると、出入りのたびに圧迫感を感じてしまいます。ドアを開けた際に十分な距離を確保して、高さは「目線の高さ(約1.6m〜1.8m)」程度に抑えるのがコツです。
不審者が隠れやすい場所になっていないか
玄関前の目隠しで周囲からの視線が過度にさえぎられると、敷地内に侵入した不審者に隠れ場所を与えてしまう場合があります。高すぎる目隠しは安全面でデメリットになることもあるため、設置時には防犯性にも考慮しておきましょう。
玄関前の目隠しにおすすめのアイデア5選
「目隠し」といっても、方法はさまざまです。建物のテイストや予算に合わせて選べる、玄関目隠しの人気アイデアを5つご紹介します。
人気の目隠しフェンスで

最もポピュラーなのがフェンスです。アルミ製、樹脂製、スチール製など素材も豊富で、宅配ボックスや門扉と同じシリーズでまとめると統一感が出ておしゃれな外観に。
特におすすめなのは、「スリット(隙間)のあるフェンス」です。完全に塞ぐのではなく、斜めからの視線をカットしながら風と光を通すタイプのフェンスなら、圧迫感を軽減できます。
造作門柱でおしゃれに

門柱(壁)を玄関ドアの正面に配置する方法です。タイル貼りや塗り壁(ジョリパットなど)で仕上げれば、重厚感とオリジナル性が生まれます。表札やポスト、インターホンを組み込んだオリジナルの造作門柱なら、機能的でスタイリッシュな目隠しになります。リクシル(LIXIL)プラスGとの組み合わせもおすすめ。
関連記事:LIXILプラスGで手に入れるおしゃれな目隠し&こだわりの外観
植栽を使ってナチュラルに

「人工的な壁を作りたくない」という方には、シンボルツリーなどの植栽がおすすめ。シマトネリコやソヨゴなど、常緑樹を選べば一年中目隠し効果が得られます。風に揺れる葉が柔らかく視線を遮り、外構に彩りを与えてくれます。
枕木でさりげなく

アンティークな枕木や、腐らないアルミ枕木を立てて並べる方法です。隙間を開けてリズミカルに配置することで、圧迫感のないカジュアルで温かみのある目隠しになります。アルミ・樹脂・コンクリート枕木を選べば、メンテナンスはほぼ不要です。
後付け可能なラティスで

リフォームで予算を抑えたい場合や、将来的に撤去する可能性がある場合は、ラティスや簡易スクリーンを活用する方法も。DIYで設置できるものもありますが、強風で倒れないよう基礎の固定には注意が必要です。
玄関前の目隠し選びのポイント
目隠し選びの正解は、ご家族のライフスタイルや敷地の条件によって異なります。デザインだけではなく、機能性や生活導線に合う目隠しを選ぶのが後悔しないポイントです。
目隠しとしての機能性
「誰からの視線をさえぎりたいか」を明確にしましょう。
- 道路の通行人:フェンス、造作門柱、枕木、植栽がおすすめ
道路と玄関の高低差や訪問者の視線の向きを考慮して、目隠しの高さと配置を決めましょう。 - 隣家の窓:ハイフェンス、スクリーンがおすすめ
高さのあるフェンスやスクリーンを使って、隠したい場所をポイントでさえぎることで暗くなり過ぎるのを防ぎます。
ライフスタイルや敷地の状況に合わせて、必要な高さと幅を見極めることがコストダウンにも繋がります。
デザイン性を大切にした設計
家の印象を左右する玄関前の目隠しだからこそ、デザイン性の高いプランがおすすめです。夜間に玄関まわりをライトアップして影を楽しんだり、足元に植栽スペースを設けたりと、玄関目隠しをキャンバスに見立てたデザイン設計なら、帰宅するのが楽しみになる空間を作れます。
玄関まわりの動線を考慮する
玄関前に目隠しを設置すると、外から玄関への入り方が変わります。
「自転車を出し入れしやすいか」「大きな荷物や家具・家電の搬入経路は確保できているか」「ベビーカーや車椅子でも通れる幅があるか」「玄関ドアは開けやすいか」など、毎日の動線をシミュレーションして、生活しやすい配置を決めましょう。
まとめ|玄関目隠しは「住みやすさ」と「おしゃれな家」を叶えるアイテム
玄関前の目隠しは、プライバシーと防犯を守る「機能」と、家の第一印象を決める「デザイン」の両方を兼ね備えた重要な外構要素です。
「ただ隠せればいい」ではなく、光や風、動線、そして建物とのバランスを考えることで、暮らしの質はぐっと上がります。新築外構やリフォームをご検討中の方は、「隠す」だけでなく「魅せる」目隠しがおすすめです。
「我が家の場合はどんな目隠しが合うの?」と迷われた際は、ぜひ一度、外構・エクステリアのプロにご相談ください。現地調査の上、実績豊富な専属プランナーが最適な外構プランをご提案いたします。